2017年03月27日

たい声が聞こえま


「いいえ、わらいごとではありません! ほんとうに、そんなことになりかねなかったのですよ。でも、学校はすくわれました。わたくしは、今日のFoodwise紅酒午後をお休みにすることを宣言します。ミルドレッド・ハブルをたたえるために。ミルドレッド、ちょっとこちらに来てくれませんか?」
 ミルドレッドは、まっかになって、足を運びました。つまずきながら、いすの間をよろめいて通り、やっとのことで、演だんにあがりました。
「そんなにはずかしがらないで」カックル先生は、ほおえみました。そして、生徒たちにむき直ると「さあみなさん! ミルドレッドの勇気にばんざい三唱しましょう」
 ばんざいがとなえられている間、ミルドレッドは赤くなって、せなかで指を組みあわせていました。
 式が終わった時、「勇者」は、本当にほっとしました。講堂から出ていくとみんながかたをたたいたり、おめでとうをいってくれたりしました——エセル以外はです。エセルは、例のいんけんな目つきで、ミルドレッドをにらみつけました。
「ミル、だいすきよ!」だれかが、大声でいいました。
「おまじないのテストがなくなって、うれしいわ。ミル、ありがとう」ほかのだれかがいいました。
「すてきなお休み、ありがとう!」
「ほんとにありがとう、ミル!」こんなぐあいです。
 モードが、ミルドレッドのだきつきました。
「あんた、はずかしがってたわね」と、モード。「あんまり赤くなるから、講堂のうしろの方からも見えたわよ!」
「もうやめて」ミルドレッドが、はずかしそうにいいました。「子ネコをつれてきて、遊びにいきましょうよ」
「ちょっとお待ちなさい」ふたりがよく知っている、冷した。うしろをふり返ると、クラス担任が立っていました。ハードブルーム先生に、話しかけられると、だれでもそうなるのですが、ふたりとも、とびあがってしせいを正し、なにか失敗をしでかしたんじゃないだろうかと、心配になりました。
 でも、この時はうれしいことに、先生は、いつもの口もとをゆがめた、ひにくっぽいわらい方ではなく、心から、やさしくほおえんでいました。
「ミルドレッド、あなたにお礼がいいたかったんです。本当によくやってくれました、ありがとう。さあ、遊んでいらっしゃい。うんと楽しく過ごすんですよ」
 先生は、もう一度ほえんで、かき消すように、いなくなりました。
「時どき、わたしね」と、ミルドレッド。「ハードブルーム先生って、わたしたちが思っているような人じゃ  


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2017年03月17日

ルのしたことを


 祝賀会は、夜明けに終わりました。生徒たちは、つかれはてて学校に帰りました。ほうきが折れてしまったために、ふたり乗りをしている生徒もいまdermes 投訴す。だれもミルドレッドと口をききません(モードでさえ、つんとして、ミルドレッドの前を飛んでいきます)。一年生は、まったく面目を、失ってしまったのです。学校に帰りつくと、すぐさまベッドに行かされました。ハロウィーンの祝賀会で、ひとばんじゅうおきていたあとは、つぎの日のお昼まで寝ているのが、長年のきまりだったのです。
「ミルドレッド!」一年のクラスが、みじめな気持ちで階だんを登っていた時、カックル先生のするどい声が聞こえました。「あしたの午後一番に、校長室へきなさい。ハードブルーム先生とわたくしは、あなたにお話があります」
「はい、わかりました」ミルドレッドは、泣きそ牛奶敏感うになりながら、階だんをかけあがりました。
 ミルドレッドが、へやのドアを開けようとしていると、うしろについてきたエセルが、すり寄ってささやきました。「いいきみ、人をブタなんかにしたバツよ!」そして、身をひるがえすと、行ってしまいました。
 ミルドレッドは、ドアを閉めてベッドにとびこみ、子ネコをひしと、だきしめました。
「ああ、トラチャン」子ネコのあたたかいからだに、顔をうずめていいました。
「こんなひどいことってないわ、わたしのせいじゃないのに! エセルが親切でほうきをかしてくれるわけなかったのよ、どうしてわからなかったのかしら。だれも信じてくれないわ、わたしのせいじゃないなんて。いつも失敗ばかりしてるんですもの」
 子ネコが心配そうにミルドレッドの耳をなめていると、コウモリが帰ってきて、横木にぶらさがりました。
 二時間たってもミルドレッドはねむれずに、ベッドに横になっていました。カックル先生とおそろしい担任の先生に会う時のことを考えていたのです。子ネコはミルドレッドの胸で、まるくなり、安心しきってねむっていました。
「こわくってたまらない」窓の外のどんよりした空を、悲し気に見つめながら、ミルドレッドは考えました。「わたし、追い出されるのかしら? それとも、エセいいつけてやろうか——だめだわ、できない。もしかして、カエルにされちゃうかしら? そうじゃないわね、ふたりともそんなことしないわ。だって、ハードブルーム先生が、魔女法典にそむくことになるっていってたもの。ああ、どうするつもりかしら? モードだって、わたしのせいだと思ってるのよ。それに、HBがあんなにおこったとこ、初めて見たわ」
 ミルドレッドは、考えているうちに、心そこおそろしくなって、ベッドからとびおきました。
「トラチャン、来るのよ」たんすから学卓悅假貨校カバンを取り出しながら、いいました。「にげ出しましょう」
 二、三枚の着物と本をカバンにつめて、魔女の正装をしました。これなら、学校の生徒には見えないでしょう。それから、ほうきを取りあげて、子ネコをカバンにほうりこむと、らせん階だんのところまで、静かなろうかをそっと歩いていきました。
「コウモリには会えなくなるわ」ミルドレッドは考えました。  


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